心臓超音波領域
心エコー図グループ
外科的弁形成術は、僧帽弁のみならず、大動脈弁に対しても施行されることが多くなってきています。弁形成を行う上でその可否、strategyを決定するため、経食道心エコー図での評価は必須です。主に三次元心エコー図を用い、その細部を評価した上で、毎週、心臓外科医と合同の経食道心エコー図カンファレンスを行っています。科を超えて同じ画像を一緒に見ることで、それぞれの立場からの意見、疑問点を投げかけ、我々のスキルアップにもつながっています。
構造的心疾患 (structural heart disease, SHD) に対する経カテーテル的治療も多く行っており、術前診断、術中ガイドのみならず、術後の心腔リモデリング過程に関する研究も行っております。開心による影響がないので、手技そのものによる変化を確認することができるか、と思います。経皮的心房中隔欠損閉鎖術後はダイナミックな右室負荷所見の改善を認めますが、成人例で気をつけるべきことは?経カテーテル的僧帽弁クリップ術後の残存逆流に与える要因は?経カテーテル的大動脈弁留置術後の心腔リモデリングの長期経過は?常に湧いて出る疑問をカンファレンスで話し合い研究のテーマとしていっています。
様々な心筋症の患者さんを診させていただくことがあります。アミロイドーシスに対しては数種の薬剤が適応となってきています。当院でもタファミジスを投与されている患者さんが多くいらっしゃいます。同疾患の患者さんも、決して表現型は一様ではなく、そのわずかな違いを心エコー図で突き止められたなら、と思います。
臥位エルゴメータを用いた運動負荷心エコー図も行っています。科の垣根を超えた全身疾患患者さんに対する心合併症の予測を行うことができたら、と考えています。
知識、情報を共有し、横の繋がりも大切に日々レベルアップを目指しているグループです。