心アミロイドーシス専門外来と京都心アミロイドーシス診療マップ

附属病院心アミロイドーシス外来、及び京都府内関連施設における心アミロイドーシス診療・実施可能な検査に関するご案内

これまで希少疾患と考えられてきた心アミロイドーシスの患者さんが、実は数多くいらっしゃることが分かってきました。中でもトランスサイレチン型(ATTR)心アミロイドーシスは慢性心不全、特に左室駆出率の保たれた心不全や大動脈弁狭窄、心房細動など高齢の患者さんに‟よくある心疾患”に隠れて存在し、その有病率は従来考えられていたよりも遥かに高いことが近年数多く報告されています。さらに病気の進行をコントロールすることのできる新たな薬剤の開発によってその診療は大きく変革し、今や心アミロイドーシスは早期診断・早期治療するべき疾患となりつつあります。これらの状況から、京都府立医大附属病院循環器内科では新たに心アミロイドーシス外来を開設致しました。心アミロイドーシス外来では診断・治療に関わるあらゆる依頼に対処し、早期診断・早期治療の目的を達成していきたいと考えています。

参考文献
Amyloid 2023;30:321-326.
JACC CardioOncol 2021 Oct 19;3:488-505.
J Am Coll Cardiol 2019;73:2872–2891.

(図1)

さらに、京都府内の当院関連施設で連携して心アミロイドーシスの診断・診療を行うために、府内各地域に少なくとも1施設は心アミロイドーシス診療拠点病院を定めました。該当患者さまがいらっしゃった場合に、もちろん直接大学病院までご紹介頂いて宜しいのですが、状況によってお近くの施設に紹介することをご検討お願い致します。また各施設で実施可能な心アミロイドーシス診断に重要な鍵となる3種類の検査(ピロリン酸心筋シンチグラフィ、造影心臓MRI、心筋生検)を明示しましたので、ご紹介頂く場合の参考にして頂きたいと思います。

(図2)

(表1)

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